食べ物、飲み物が原因となって健康をおびやかすものの一つに食中毒があります。食中毒の主な症状は腹痛、下痢、おう吐く、微熱などです。食中毒は、一年中起こりますが、気温、湿度ともに高くなる梅雨から初秋に多く起こります。
平成15年の県の食中毒発生件数は、561件でした。そのうち541件は、家庭などでの食事が原因と考えられます。家庭での食中毒は、調理する人や食べる人が少し気を付ければ、予防ができます。
食中毒の原因は、細菌やウイルス、化学物質、フグのような自然毒などによるものがあげられますが、その大半は細菌による食中毒です。食中毒を起こす菌は、自然界に広く存在しています。普段食べている食品にも、何らかの食中毒を起こす菌が付着している可能性はあります。
細菌性食中毒は、食品中で食中毒を起こす菌が増殖し、それを食べたときに起こりやすいといわれています。増殖の原因は、食品の室温での放置や調理する際の不十分な加熱などです。食中毒は食べてすぐ発生するのはまれで、多くの場合10数時間で発症します。ときには、発症まで数日かかるものもあります。また、体の抵抗力の違いなどにより同じものを食べても食中毒の症状がでる人とでない人がいます。このような特徴を知っておき、食中毒の症状がでた場合には、自分で判断せずに、まず医師の診察を受けましょう。
細菌が増える時間を作らない
殺菌して細菌を増やさない
細菌を付けない
食中毒を起こす菌は、増殖しても腐敗とは違うので、食品の匂いや味、見た目は変わりません。
最近り食中毒の傾向として、ウイルスによる食中毒の件数が増えています。このウイルスは、ノロウイルス(小型球形ウイルス)といいます。この食中毒は体内(腸)でウイルスが増殖するため、食品に少量ついているだけで食中毒が起こります。
このウイルスのほかにも少しの菌で食中毒が起こる細菌もあるので、流水による十分な手洗いや食品の十分な加熱をして、食中毒を予防しましょう。
夏場のレジャー季節は、魚釣りでフグを釣って、そのフグを素人が調理して食中毒が発生することがあります。必ず専門のフグ処理者が処理したものを食べましょう。